プロ野球の中継を見ていると先発投手降板時に、肩をアイシングしている姿が映し出されます。日本でもっとも人気のあるプロスポーツの現場でおこなわれていることからもわかるように、アイシングによる患部の冷却は現代スポーツの半ば
常識なのです。しかし実は、最新のスポーツ科学は、その常識をひっくり返そうとしています。
炎症を抑えるアイシングの弊害
アイシングは炎症を起こした患部を冷却し、更なるダメージや痛みを軽減させる目的でおこないます。しかし、そもそも炎症は組織の修復に必要な解剖生理学的反応です。これをアイシングで抑えることは、組織の修復作業を抑えることにつながってしまうのです。最近ではアイシングは運動直後に限定する、またはしないほうがいいという意見も多くなってきているのです。
