日本では長きに亘り持久力、スタミナは、厳しい練習を課し、努力によって鍛えられると思われていました。しかし、現在の研究では、持久力は瞬発力以上に先天的な能力がものをいう、ということが分かっています。持久力の指標となる最大酸素摂取量(VO₂max)は、トレーニングによる伸び代が20%程度しかなく、それ以上はどのようなトレーニングによっても増加しないのです。
マラソンメダリストの出身地
実際オリンピックマラソン競技においてメダルを獲得した選手のほとんどがケニア、エチオピア出身、もしくはケニア、エチオピア出身で他国に帰化した選手たちで占められています。彼らはカレンジン族、ナンディ族出身の選手たちで、同様の遺伝的要素を持っているとされています。このように持久力は、先天的要素が強く影響する能力なのです。