全学共通科目「共生する社会と身体・スポーツ」

コーディネーターの島教授
コーディネーターの島教授

共生社会の実現に向けて

 

2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、「共生社会」の実現のための大きな機運として捉えることができます。

「共生社会」とは、誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い、人々の多様な在り方を相互に認め合える全員参加型の社会のこと。本講座では、その実現の課題と可能性について、障がい者スポーツやLGBTsといった様々な観点から取り上げ、身体やスポーツが果たす役割について考えます。「共生社会」そのものへの深い理解と、それを創り上げていく当事者としての意識を醸成する講義となっています

 

講義の様子 
2018年度の受講者は約80名。共生社会という「未来」を考えるために、各回の講師が、豊富な映像資料やデータ、または自身の体験談により現状を提示し、受講者へ課題を投げかけます。

写真(上)は、アダプテッド・スポーツを紹介する 筑波大学 斉藤まゆみ准教授。ろう者自らがスポーツ競技を「楽しもう」「できる」と開拓してきたアダプテッドスポーツについて、歴史や国際競技大会デフリンピック、活躍する選手等を紹介し、スポーツによるインクルージョンの可能性を提示しました。障害の度合いや有無によって評価や区分がなされることで生まれる弊害や無理解、そして、それらを超えるためのコミュニケーションの重要性が示唆されました。

講演する大日方氏

また、成蹊大学 稲葉 佳奈子准教授による「LGBTと身体・スポーツ」の講義(写真左)では、近代社会と軌を一にして発展してきた近代スポーツを「性」の観点から切り取り、その歴史と「性」の複雑さに直面しているスポーツ界の現在の課題を明示しました。

セクシュアル・マイノリティをはじめとする性認識の変化や多様性の尊重が謳われるようになってきている今、「スポーツ(スポーツ界、アスリート、マスメディア)」は変われるのか、社会にどう影響を及ぼせるのかという問題提起がなされました。


全学共通科目【共生する社会と身体・スポーツ】
2018年度春学期火曜日5時限(17:00 - 18:30)  6号館201教室
 コーディネーター・講師:島 健教授(文学部保健体育研究室)

 

〇各回の概要と講師
1.オリエンテーション:科目のねらい、授業の進め方など (上智大学保健体育研究室 島健 教授)
2.障がい者スポーツ大会①パラリンピックとは (上智大学保健体育研究室 島健 教授)
3.障がい者スポーツ大会②その他の大会  (上智大学保健体育研究室 島健 教授)
4.障がい者スポーツとテクノロジー (上智大学理工学部機能創造理工学科 久森 紀之 教授)
5.現地で見た平昌パラリンピック(調査団報告より)
6.パラリンピアンが考えるスポーツの力 (株式会社電通パブリックリレーションズ 大日方邦子 氏)
7.パラリンピアンの実態とアスリートライフスタイル (日本スポーツ振興センター 河合純一 氏)
8.ユニバーサルマナーから始まる共生社会  (株式会社ミライロ 堀川歩 氏)
9.アダプテッドスポーツの今  (筑波大学体育系 斉藤まゆみ 准教授)
10.アダプテッドスポーツの未来(筑波大学体育系 斉藤まゆみ 准教授)
11.LGBTと身体・スポーツ  (成蹊大学文学部 稲葉佳奈子 准教授)
12.LGBTsから考える共に生きるということ
13.先住民と身体・スポーツ
14.総括 共生する社会に向かって  (保健体育研究室 島健 教授)
15.授業で提示された課題について参考図書等を読みレポートを提出