上智大学の教育精神とオリンピック精神について

 2016年10月にバチカンで「信仰とスポーツ会議(Conference on Faith and Sport)が開催されました。この会議は、教皇庁文化評議会主催、国連と国際オリンピック委員会(IOC)の協力のもと、「Sport at the Service of Humanity(スポーツが人類のために果たす役割)」という名で開催され、社会において強い原動力を持ちながらも異質な役割を担うスポーツと宗教について論じる世界で初の試みとなりました。

 開会式にはローマ教皇フランシスコ、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長並びにトーマス・バッハIOC会長が出席され、この中で教皇フランシスコスポーツについてのスピーチを行っています。

 

  

※開会式動画はオリジナル(イタリア語)です。教皇フランシスコのスピーチは1:51:00ごろからです。

 訳文(日・英)はこちら

 

 この中で教皇フランシスコは、すべての国・民族・宗教の人に親しまれ、人生を豊かにすることができるスポーツの意義と価値に言及されています。オリンピック・モットーである「altius, citius, fortius(より速く、より高く、より強く)」は、単に勝敗や他者との競争を提起するものではなく、アスリートの最大限の努力や、調和・チームワークが見せる圧倒的な美しさや感動を表しているとも述べられました。
 これらは、人の生き方や教育的・倫理的価値観、社会的責任を重んじるオリンピック憲章に通じるものであり、国別のメダル数争いなどの過度な競争がクローズアップされがちな近年のオリンピック・パラリンピックからの原点回帰を促すものと言えます。 

 

 本学は、教育精神である「Men and Women for Others, with Others(他者のために、他者とともに)」を礎として、ボーダレスな共生社会の実現、それを担うことができる人材の育成を目指しています。さまざまな国、言語、人種、宗教の人間が集まり、ひとつのルールの下で競うオリンピック・パラリンピックは、まさにグローバルな共生社会の形であり、本学の教育精神を具現化できる貴重な機会のひとつです。

 

 私たちは、いま一度オリンピック憲章に立ち返り、差別のない「スポーツ・フォー・オール」が推進される平和な共生社会の構築を目指すため、東京2020オリンピック・パラリンピック開催に積極的に関わっていきます。